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スキル・トゥ・フォスターファシリテーター養成講座 実施報告

2024729日(月)~82日(金)に、フォスタリング・ネットワークより、リア・ハセット氏、サラ・トーマス氏をお招きしてスキル・トゥ・フォスターファシリテーター養成講座が日本財団ビルにて開催されました。

スキル・トゥ・フォスターとは新規里親申請者が里親になるための準備をするための、イギリスのフォスタリング・ネットワークが開発したコースのことです。早稲田大学社会的養育研究所でスキル・トゥ・フォスターのリーダーズガイドと里親用のハンドブックを監訳し、その完成とともに今回の養成講座実施となりました。

スキル・トゥ・フォスターでは、里親申請者に、里親養育の情報についてのディスカッションや考察、他の参加者とのアイデアや見解の共有の機会を含む学習機会を通じて、里親の養育についての理解を深める機会を提供します。すでに養育を実施している里親向けの、フォスタリングチェンジ・プログラムはすでに日本で実施され各地で高評価を得ていますが、このスキル・トゥ・フォスターも同様に体験型で非常に関心をもって学んでいただけるような内容になってます。

北は北海道から南は九州まで、全部で11機関、22名が参加し、グループをイギリスの地域にちなんだ4つの花の名前のグループに分けて課題に取り組みながら講座を受けました。

本来イギリスでは3日間の講座ですが、今回通訳の時間ということを考慮し、十分に時間を取って5日間で開催しました。最初の3日間で、スキル・トゥ・フォスターの主な内容を、ワークなどを通して楽しみながら学び、4日目は2グループに分かれ、テキストの実際の内容をプレゼンし、サラ氏とリア氏よりフィードバックを受けました。5日目に、トレーナーのための実用的なヒントとコツなどを学び、全体の質疑応答を行いました。最後には、参加者は終了証をサラ氏よりうけとるときは、皆5日間のことが思い起こされるなど感慨もひとしおでした。

今回、初のイギリスから講師を招聘しての実施となりましたが、最終日の様子やアンケートから受講生の皆さんも満足されていることが伝わってきました。これから、このスキル・トゥ・フォスターが広く日本に広がっていけるよう尽力していきたいと思います。

文責:上村 宏樹