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二葉乳児院での東京都研修報告

2024726日、二葉乳児院にて、東京都内の里親養育支援者を対象に研修を実施しました。参加者の他、サポートとしてマッキンゼー・アンド・カンパニーのスタッフ、また、当機構のスタッフを加えて18名の参加となりました。

まず、上鹿渡代表より家庭養育支援機構について、また、今後提供を予定している3つの研修プログラム(リクルート、アセスメント、スキルアップ)についての説明を行いました。

次に、研修プログラムの1つ目、里親リクルート研修の導入編+ワークの体験を行いました。「デザイン思考の考え方を学び、里親登録数の向上に活かすことができると理解する」ことを目的として研修を進めました。

講義では、里親になる意向のある方が全国にどのくらいいると推計されるのか、そしてその方の目線になって施策を設計していくためのデザイン思考とそれを進めるためのツールを紹介しました。

ワークの体験では、グループに分かれ、潜在里親の立場になって、その方がどのような生活や考え方をされているか、そして、里親に関心を持ってから登録するまでの各段階での困りごとは何かを考えました。メンバーそれぞれが、思いついたことを全て書き出し、それを視覚化しながら意見を交換しながら進めていくことで、より深く潜在里親の目線を共有できたり、新しい意見が出て考えが広がったりしたと感じられるワークとなりました。

そして、研修プログラムの2つ目、フォスタリング・アセスメント研修について説明を行いました。イギリスを中心とした諸外国および日本での調査をもとに、アセスメントフォームとガイドラインの作成を行った経過と、それが里親に必要なサポートと未委託率の改善につなげていく目的があることを参加者に学んでいただきました。

さらに、研修プログラムの3つ目、スキル・トゥ・フォスターについての説明を行いました。イギリスのフォスタリング・ネットワークが開発した里親認定前研修のプログラムを導入し、より質の高い認定前研修を目指すという目的があり、その概要について学んでいただきました。日本財団主催・当機構が共催である、729日~82日の「ファシリテーター養成講座」、83日の「イギリスの里親制度についての講演会」の紹介、また、書籍の紹介も行いました。

3時間で多くの内容を盛り込んだ研修となり、参加者より多くの質問やご意見もいただきました。家庭養育支援機構について知っていただき、また、今後実施予定の研修についても関心を持っていただくことにつながったと感じました。

 

文責:津田 克己